自身が高齢になってきた時、ペットを飼ってもいい?ペットと入れる霊園も紹介

仕事や子育てが一段落して生活が落ち着いたけど、何か物足りない。元気いっぱいの可愛いペットがいたらな、と感じるご家族様はたくさんいるでしょう。
でもペットを飼うってお金も手間もかかると聞くし、シルバー世代からペットを飼えるのかな?と疑問を持つ方もおられると思います。
今回はそんな疑問にお答えしながら、ペットとの暮らしについて詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

シルバー世代のペット飼育が増えている?

 自身が高齢になってきた時、ペットを飼ってもいい?ペットと入れる霊園も紹介
街中で犬の散歩をしている人がいたら、よく見てください。なんだか飼い主さんと犬の顔が似ていませんか?長年連れ添った夫婦は似てくると言いますが、じつは犬や猫も飼い主さんとどことなく似てくるようなのです。
仕事や子育てが一段落して、セカンドライフを送るとき、暮らしに寄り添い毎日をともに過ごせるパートナーのペットがいたら、どれほど楽しいでしょうか。
ペットと家でのんびりしたり、お散歩したり、旅行したり。想像するだけでもわくわくしますよね。
時間を有意義に過ごすために、セカンドライフのパートナーとしてペットを飼う人が増えています。

シルバー世代でもペットは飼える?

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犬の寿命は?

現在、犬の平均寿命は14歳前後と言われています。
人気の犬種では、トイ・プードルは15.3歳、ミニチュアダックスフントは14.9歳、柴犬は14.8歳となかなかの長寿ですね。
一般的には、大型犬よりも小型犬の寿命が長く、特に5から10キログラムの犬の寿命が長いようです。
SNSでは、20歳弱まで生きた犬もよく見かけますので、寿命が延びているということは間違いありませんね。

猫の寿命は?

猫の平均寿命は、現在15歳前後と犬よりやや高めです。
一昔前までは、交通事故やけんかによるケガ・感染症などで若くして命を落とすこともありました。
最近では、完全室内飼いが推奨されているため、命を落とすリスクが大幅に減っていることが長寿の一因かもしれません。

飼育費用はどのくらい?

猫は平均で1か月あたり6000円前後、犬は平均で1か月あたり1万円前後がかかると言われています。
猫と犬どちらも、フード、トイレ用品、おやつの他に、感染症を予防するワクチン接種(6000円前後)、夏季にはノミ・ダニ予防薬(1カ月1000円前後)が必要です。
さらに犬は、義務化されている狂犬病予防接種(4000円前後)、夏季にフィラリア予防薬(1カ月1000円前後)を投薬します。
また、真夏や真冬には1日中エアコンを着けたり、洋服や毛布、クールベッドなどを購入したりして寒さ・暑さ対策をすることもありますよ。
長毛の犬や猫は定期的にトリミング(美容室でのお手入れ)も欠かせません。
このように、ペットが健康で快適に暮らせるようにするためには、想定以上の費用が掛かってくるかもしれません。

犬のお世話について

現在では、犬も猫も室内で飼うことが基本です。
犬は室内飼いで自由にしていても、まったく散歩に行かなくていいということはありません。
1日2回程度、その子に見合った時間だけ散歩に連れて行ってあげましょう。
また、犬は教育がとても大事です。
吠えや噛みつきといった問題行動を起こさないために、根気強くトレーニング(しつけ)を行わなければなりません。
長時間のお留守番は苦手な犬が多いので、家族の誰かが在宅したり、いっしょに連れて行ける場所に出かけたりといったことが多くなります。
寂しい思いをさせたり、運動不足などでストレスが溜まったりすると、吠えや噛み癖、破壊、粗相といった問題行動に繋がるケースもあるので注意が必要です。

猫のお世話について

猫の場合は、屋内で上下運動がしっかりできるように環境を整えてあげることが大切です。
猫は綺麗好きなので、室内やトイレをこまめに掃除しましょう。汚れたトイレを使うのが嫌で、膀胱炎になってしまう猫もいるほどなので、充分に気を配ってあげたいですね。
しつけは難しくありませんが、生活リズムや環境の変化、大きな音や小さな子供が苦手なことが多くストレスになります。ストレスは病気に繋がることもありますので、注意が必要ですよ。
また避妊手術は必ずしましょう。猫は発情期になると鳴き声や活動量が増え、人の生活に支障が出ることもあります。また出産回数が多いため、気付けば飼えない数になっていた、というケースも少なくありません。

シルバー世代がペットを飼うときに考えたいこと

ペットの健康を維持するために

 自身が高齢になってきた時、ペットを飼ってもいい?ペットと入れる霊園も紹介
ペットは、人間と同じように暑さや寒さを感じ、喜怒哀楽の感情があります。
心身共に健康で過ごすためには、安心して暮らせる住環境と、飼い主さんとのたっぷりのコミュニケーションが欠かせません。
フードは質の良いものを与え、住環境は清潔にしてあげましょう。
犬ではお散歩は必須ですが、シルバー世代の場合、中型から大型犬に引っ張られて転倒するという事故も多く聞きます。
ご自身の体力に合わせて、無理のない選択をすることが大切ですね。
ペットを飼い始めると、動物病院に連れて行くことがよくありますので、ご自宅の近くに動物病院があるか、連れて行く手段はあるかということも事前に確認しておきましょう。

ペットにも介護がある

ペットの平均寿命は、人間に換算すると小型犬なら70歳前後、大型犬ならなんと110歳前後です。
ペットも10歳前後から、視力・聴力、運動機能の衰え、歯槽膿漏、認知症などの老化症状が出始めます。
10年後、もしペットが寝たきりになったら、食事や排せつのお世話が必要になったら、認知症による問題行動が起こったら、対応できるでしょうか?
老々介護という言葉がありますが、ペットの介護にも当てはまります。
最期まで面倒を見てあげられるよう、ご自身の体調はもちろんのこと、老犬・老猫ホームの有無、ペットの介護ヘルパーなど事前に検討しておきましょう。

ペットと飼い主さんの最後を考える

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もし飼い主さんがペットより先に亡くなってしまった場合、ペットはどうなるでしょうか?
こういったケースに備えて、ペットを誰に託すか、財産をどのようにペットに使うかをあらかじめ決めておく人が増えています。
また、ペットと一緒にお墓に入りたいというケースも多いことから、愛ペットグループではペットと一緒に眠れる霊園をご用意しています。
この霊園では、ペットのご遺骨と飼い主さんのご遺骨を一緒に納骨することができ、飼い主さんが亡くなった後でも永代供養されますので安心ですよ。

愛ペットグループのペットと一緒に眠れる霊園「愛ふれあいガーデン奈良」
https://kamo-reien.com/

飼育放棄されるペットが増えている

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シニア世代にとって、ペットはセカンドライフのパートナーとしてとても人気があります。
一方で、ペットが病気になった、介護ができない、吠えや噛みつきが酷いといった理由で飼育放棄される犬や猫がたくさんいます。
また、ペットよりも先に飼い主さんが亡くなってしまい、親族が引き取らなかったため飼育放棄されたというケースも少なくありません。
お一人住まいの飼い主さんが亡くなったあと、飢え死にするペットもいます。
ほとんどの保護団体では、60歳以上の方に子犬・子猫は譲渡していません。飼い主さんが飼えなくなるケースが充分にあると考えられるからです。
自分だけは大丈夫という考えは捨てて、これからのご自身も幸せになれるようにパートナー選びをしていきたいですね。

ボランティア活動で動物を可愛がることもできる

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預かりボランティア制度

保護団体・施設のボランティア制度で、保護した犬や猫を一時的にボランティアの自宅に預けます。
ボランティアは、保護動物たちに家族が見つかりやすいよう、人と一緒に暮らす楽しさや安心感を教える大切な仕事を担っています。
いつか一生涯大切にしてくれる家族に巡り合うお手伝いができ、ペットとの暮らしも体験できる素敵なボランティア制度ですね。
子猫の授乳期における、ミルクボランティアもあります。
なお、ボランティアのご家族構成や年齢、ライフスタイルと保護動物がマッチすれば、そのまま譲渡されるケースもあるようです。

順化ボランティア・お散歩ボランティア制度

順化ボランティアは、保護団体・施設などで、人や環境に慣れるためのトレーニングを行うボランティアです。
お散歩ボランティアは、保護された犬を散歩に連れて行くボランティアで、保護団体・施設にもよりますが、1日1回でも、週に1回でも、ご自身のペースに合わせて参加することが出来る場合が多いです。
たくさんの犬と触れ合えますし、良い運動になりますのでぜひ取り組んでみてくださいね。

動物保護団体・施設に相談してみよう

シニア世代の場合、じつは子犬や子猫よりも成犬や成猫の方が飼いやすいと言われています。
子犬・子猫は、見た目は可愛いですが、落ち着いたシニア世代の飼い主さんにとっては、持て余すほどのエネルギーで、お世話も大変です。
その点、成犬や成猫は落ち着いていますし、以前に人と暮らしたことのある犬や猫なら、人に好意を持っていることが多いので、暮らしやすいケースが多いですよ。
成犬・成猫は懐かない、トレーニング(しつけ)できないと考えるのは正しくありません。
成犬・成猫も新しい暮らしに慣れようと努力し、飼い主さんの愛情を受け止め、応えてくれます。
飼い主さんのライフスタイルに合わせて、無理なく暮らしていけるペットをパートナーにするのが理想ですよね。
ペットショップに行く前に、ぜひ動物保護団体・市の保健所などの保護施設に相談してみてくださいね。

ペットにとって幸せな一生を考えよう

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ペットにとって幸せとは何でしょうか。
大好きな人と暮らし、美味しいご飯・快適な寝床があり、遊びや運動ができる…。これって人と同じですよね?
ペットを飼うときは、これらのことをペットの一生涯続けてあげられるか、お金、時間、住宅環境についてよく検討してみましょう。
シニア世代なら、ご自身のペースやライフスタイルに合った成犬・成猫を飼うというのも良い方法ですよ。
そして、もしペットを飼うことを諦めるとしたら、それもペットを幸せにする賢明な方法の一つだと思います。ボランティア制度を通じて、たくさんの犬や猫を幸せにしてあげるのも素敵ですね。
愛ペットグループのホームページに、「犬の十戒」「猫の十戒」(作者不明)という詩を掲載しています。ペットを飼う前にぜひ読んでみてくださいね。

http://www.abircome.com/pet/petross.htm

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岩下ちくわ
大学の農学部で人と動物の関わりについて学び、現在は2匹の元保護犬と暮らす、動物が大好きなライター・ペット栄養管理士です。 犬や猫を初め、動物との暮らしに役立つ情報を、分かりやすくお伝えしていきます。
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