スローロリスは大きな目が特徴的で、愛くるしくユーモラスで賢い、魅力的なパートナーですよね。寿命は約20年と、犬や猫以上に長く、亡くなったときの喪失感は想像以上かもしれません。
今回は、愛する我が子が亡くなった時、しっかりとお見送りの準備ができるように、安置から火葬、供養についてご紹介します。
亡くなった後も、飼い主としてできるだけのことをしてあげられるよう、ぜひ参考にしてくださいね。
スローロリスが亡くなったときの安置方法
顔を整える
まず目や口を閉じてあげましょう。
瞼が開いている場合は、手で優しくなでるように下ろします。
スローロリスは目が大きいので瞼が閉じにくいことがあります。下瞼を上にあげると閉じやすいので、試してみてくださいね。
口は手で押さえてみても閉じない場合は、ゴムや紐など、柔らかい素材のもので軽くまいて、固定しておくと良いでしょう。
スローロリスは体重約200g~約1kgと小さな子が多いので、ほかのペットに比べると死後硬直が早く始まります。亡くなった後は、落ち着いて、なるべく早く処置をしてあげてくださいね。
体勢を整える
亡くなるとき、手足や背中が突っ張るなど不自然な体勢になることがあります。
横向きにして、背中は少し弓なりに、手足は軽く折り曲げた、自然な体勢に整えましょう。
ゆったりと寝かせてあげるイメージで行うと良いですよ。
硬直が始まってしまっても、優しくマッサージすれば動かせますので、焦らなくても大丈夫です。
もし傷やケガで体勢を変えにくいときは、無理をしないようにしてくださいね。
清拭する
体をきれいに清め拭くことを、清拭(せいしき)と言います。
スローロリスのお子様が元気なときは、定期的にお風呂に入れてあげていたご家族様が多いですよね。
亡くなる前は、お風呂に入れない状況もあったと思いますので、きれいにしてあげたいという気持ちが強いでしょう。
清拭は、固く絞ったタオルなどを使い、拭いたあとに水分が残らないように注意しながら行います。
お顔や体の清拭をすることで、ご家族様のお気持ちも、だんだんと落ち着いてきますよ。
ケガや病気などで拭きにくいときは、顔やお尻の周りだけでも充分です。出血がある場合は、感染症の危険性もありますので控える方が良いでしょう。
衛生的に保つ
死後硬直が解けると、体液が流れ出ることがあります。定期的に、柔らかい布やガーゼなどでふき取ってあげましょう。
スローロリスは体が小さいので、ふき取ったり、トイレシーツを敷いて交換したりすれば気になりません。
口やお尻に脱脂綿を詰めることもできますが、無理をしないようにしてくださいね。
火葬までの間に自宅でしておくこと
箱やカゴを用意する
火葬までの間は、自宅で安置する必要があるので、箱やカゴを用意しましょう。
スローロリスの体が入るサイズで、その箱のまま火葬場に連れて行くケースが多いので、持ち運べたり、蓋があったりすると安心です。
箱の底には、防水シーツやトイレシーツを敷いて、その上にお気に入りの毛布やタオルを敷いてあげてくださいね。
なお、ご遺体を入れていた箱やカゴは、ペット火葬業者にもよりますが、一緒に火葬出来ない場合がほとんどです。一度、ペット火葬業者に確認してみることをお勧めします。
保冷剤とドライアイスで状態を安定させる
自宅で安置しておくときは、できるだけお子様の体を冷やしておくことが大切です。
頭部と腹部の下に、タオルなどに包んだ保冷剤を敷きます。保冷剤の結露がお子様に付かないように、タオルと保冷剤は何度か交換してくださいね。
火葬まで数日待たないといけない場合には、ドライアイスがおすすめです。
発泡スチロールの箱にドライアイスを入れて安置すれば、安定的に保冷できますよ。ドライアイスは専門業者や通販で購入でき、比較的早く届きます。
エアコンで室温を調整する
お子様を安置する部屋は、エアコンを使ってできるだけ低い温度に保ちましょう。冬ならエアコンは必要ありませんが、日光が当たる窓辺や気温変化が大きい場所は避け、なるべく暗く温度が安定する場所に安置します。
スローロリスのような小さなお子様の場合、冷蔵庫で安置するといったお話も聞きますが、衛生的に問題がありますので控えましょう。保冷剤とエアコンを使えば、問題なく安置できますよ。
ご家族様による安置の準備が難しい場合
お子様が亡くなってしまったとき、茫然として何もできないという場合もあると思います。
ご家族様による安置の準備が難しい場合は、ドライアイスの手配や、お通夜~火葬までがすべてセットになったサービスがありますので、ペット火葬業者に相談してみてくださいね。
ご家族様の負担を減らし、別れや悲しみを受け入れる時間を作ることができますので、おすすめです。
葬儀・火葬・納骨について決める
安置後はお別れの段取りを決めましょう。現在では、ペットも火葬することが推奨されていますので、近くのペット火葬業者に連絡するのがおすすめです。
ペット火葬業者では、葬儀、火葬、納骨や供養について、ゆっくりと相談しながら決めることができます。ご家族様が納得できる、お見送りの方法を探してくださいね。
棺に入れるものを準備する
火葬のとき、フード、おやつ、お花などを棺に入れてあげることができます。フードやおやつは、中身を少量出して棺に入れますので、乾いたものの方が扱いやすいですよ。
おもちゃは一緒に火葬できないので、ご自宅または納骨後にお供えするようにしてくださいね。
お花は、お顔が綺麗に見えますので、ぜひ入れてあげましょう。
葬儀を行うのがおすすめ
葬儀を行うことでペットとの別れが受け入れやすくなる
葬儀は、亡くなった人を弔うと同時に、残された人たちが別れを受け入れ、前に進むために必要な儀式と考えられていますよね。それは人間以外の家族でも同じことです。
大切なお子様が亡くなって、すぐに火葬では、気持ちが整理できませんよね。
とくに、スローロリスのように長い年月を過ごしたお子様とのお別れなら、なおさら、ご家族様が気持ちを整理する時間が必要です。
残されたご家族様が、これから前を向いて進むために、葬儀を行い、お別れをしっかり伝えることをおすすめします。
葬儀の種類や費用について
葬儀を行う場合は、葬儀、火葬、納骨がセットになったサービスや、火葬と納骨のサービスに、オプションとして葬儀(セレモニー)をつけるのが一般的です。
費用は、施設ごと、またペットの体重や大きさにより異なります。
スローロリスは種類によって大きさが異なりますが、1kgまたは3kgまでの費用が目安となるでしょう。葬儀の種類や費用については、愛ペットセレモニー 葬儀・告別式のページをご参照くださいね。
火葬と納骨の種類と違いについて
個別火葬はお子様のお骨だけを納骨できる
ペットの火葬は二種類あります。
一つ目の個別火葬は、お子様のご遺体だけを火葬する方法で、火葬に立ち会うことと、お骨上げができます。ペット火葬業者に、お骨上げから納骨までを依頼することも選べますよ。この場合も、希望すればご遺骨は返骨してもらえます。
自宅にご遺骨を持ち帰りたいなら、個別火葬を選んでくださいね。
合同火葬は火葬と納骨を専門業者に任せる
もう一つの方法は合同火葬です。
他のペットのご遺体も一緒に火葬する方法で、ご遺体の引き渡し後は、火葬から納骨までペット火葬業者に任せることになり、他のペットの遺骨と一緒に納骨されます。
合同火葬では、ご家族様による火葬時の立ち会いや、お骨上げ、ご遺骨の返骨はできません。
ご遺体は、ご家族様が火葬場まで連れて来て頂くか、ペット火葬業者がご自宅まで伺うかを選ぶことができますが、どちらもご遺体をお渡しいただいたときにお別れになります。
心残りがないように、しっかりとお見送りをしておいてくださいね。
ご自宅での火葬も依頼できる
ご自宅で、ご家族様だけで見送りたいというときや、交通手段がなく火葬場まで行けないといった場合、ペット火葬専用車を依頼するのがおすすめです。
ペット火葬専用車は、火葬できる設備を搭載する車で、ご自宅やご自宅近くの場所に停車して火葬を行います。お骨上げや個別納骨にも対応していますよ。車体には社名やロゴは入っていないので、ご近所を気にする必要もありません。
お子様が亡くなったあとは、ご家族様は外出が難しいこともありますよね。状況に合わせて相談してください。
火葬と納骨の費用について
愛ペットグループでは、スローロリス(1~3kgまでのお子様)の基本料金は、一任合同火葬で6000円(税別)~、一任個別火葬で13000円(税別)~、個別火葬で立ち合いやお骨上げを希望する場合は18000円(税別)~となっています。別途、葬儀や納骨の費用と、希望する場合は骨壺の費用が必要です。納骨の費用は、納骨先によっても変わってきます。詳細は愛ペットエンジェルリングを参照してくださいね。
愛ペットエンジェルリング火葬費用について
https://www.abircome.com/pet/how_to_kasoutoha.html
供養の方法について
個別納骨なら霊園・寺院、納骨堂、自宅での供養が選べる
お墓を立てるなら、霊園や寺院に納骨できるペット火葬業者を選ぶと良いでしょう。最近では、人とペットがともに眠ることができる、プラスペット霊園・寺院もあります。
ご自宅で手元供養したい場合は、遺影やお線香を立てられる場所を作ってあげると良いでしょう。
お供えをしたり、お線香をあげたりと、ゆっくりと思いをはせられる場所にできます。
自宅供養の場合も、四十九日を過ぎたら、ひとつの区切りとして霊園や寺院、納骨堂への納骨をおすすめしています。
合同納骨なら霊園や納骨堂にお参りする
合同火葬後、合同納骨された場合は、ペット火葬業者により納骨堂や霊園・寺院に納骨されます。
ペット火葬業者にもよりますが、火葬から数日後からお参りすることができますよ。永代供養してもらえる、寺院への納骨もありますのでおすすめです。
霊園や寺院、納骨堂では定期的に法要を行っているので安心
納骨後、大切なお子様がどのように供養されているのか、気になりますよね。
愛ペットグループでは、定期的に法要を行っています。個別に法要を依頼することもできますし、合同法要に参加することもできます。しっかりと供養を行っているので、お参りできないときも安心ですよ。
最後に
お子様が亡くなったら、まずは落ち着いて安置する事が大切です。
お顔や体のケアや、火葬の段取りを行うことで、次第に心が落ち着いてきますよ。
別れはつらく悲しいですが、お子様がご家族様と共に暮らしてくれた事に、感謝とねぎらいをしっかりと伝えてあげましょう。
スローロリスとの暮らしは楽しい反面、スローロリスならではの生活の難しさに、ご家族様の心配事も多かったと思います。無事にお見送りが終わったら、ご家族様自身をねぎらうことも忘れないでくださいね。
ご家族様が幸せに過ごすことが、何よりの供養になりますよ。
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