大事なペットが亡くなった時いったいどうしたらいいのか、いつも傍にいたペットを亡くし、いざとなったときにどのような事をしてあげるべきなのか、動揺せずに行動できる人は少ないのではないでしょうか・・・
犬や猫のペットを亡くしてまず火葬をしてあげようと思う方がはたしてどのくらいいるのでしょう。
ペットの火葬とは、一言でいいますと『火葬をしてお骨にしてあげる』事です。
人の火葬やその後の納骨(埋葬)などには、「墓地、埋葬等に関する法律」という法律があり、人が亡くなられたときにはどうすればよいかは必然的に決まっています。
しかし、ペットにしてあげる火葬や納骨(埋葬)などは意外にもきちんとした法律は無いのです。
また、『動物愛護法』ではペットが亡くなった時の処置について、いくつかの禁止事項が定められています。
そんな中で私たちは、ペットも人の場合と同じように『火葬』してあげることをおすすめしています。
こういった事を参考にして、ペットの火葬について一緒に考えていきたいと思います。
犬や猫のペットの火葬について3つの選択
①民間のペット葬祭業者で火葬をしてあげる。
私自身も、ペットを飼っていて別れを経験した事があり、自社の霊園で火葬をして個別の納骨供養をしております。
人と同じように、お葬式をして、火葬をして、お墓に埋葬する・・・そこまでされなくてもよろしいかとは思いますが、せめて火葬をしてあげ、火葬後に遺骨を自宅に持ち帰るか、遺骨を納骨供養するなどが最近では極一般的なのではないでしょうか。
民間のペット葬祭業者が行う火葬方法はこちらにお書きしています→「ペット火葬で知っておくべき4つの火葬方法」
②行政(保健所)で火葬をしてあげる。
この火葬方法は、随分以前から知られていた一般的なペットの火葬方法かと思います。
昔は多くの方がこの火葬方法を利用されていたと思います。
ただ、ご存じない方もおられるかもしれませんので、あえて補足させて頂きます。
こちらの火葬は、ペットの遺体を保健所に引きとってもらうか、持込をして火葬をしてもらうのですが、ほとんどの保健所では『合同火葬』で遺骨は返ってこない場合が多いです。
※特例ですが、行政により一部返骨可能なところもあるようです。
保健所の火葬は、国の運営施設のため衛生上の処分(焼却)なのです。
その為もあり、管轄の住人のペットの火葬の費用は格安になっています。
参考までに、行政にもよりますが2,000円から10,000円程度かと思います。
※市外の方の火葬の費用は一般のペット葬祭業者の相場とあまり変わりはないようです。
※行政や地方治自体によっては、保健所の窓口が無く、その場合の多くはクリーンセンター(環境局)が窓口となります。
③廃棄物として処理をする
- これは、今は極端に少ない事例ではあるかと思いますが、法律上ではペットの遺体は『一般廃棄物』なので自治体に『ごみ』として処理してもらうことができます。
このようなケースでは、気持ちとしてかなり抵抗のある事だと思いますが、公園などの公共の場所に埋葬する(遺体を埋める)ことは『不法投棄』に該当します。
ペットを埋葬できる自身所有の土地をお持ちでない方の不法投棄をしないための最後の手段とも考えられるでしょう。
以上のように、ペットにしてあげる火葬については大きく分けて3つの方法がありますが、それは私たち飼い主が決める事なのです。
大事にしていたペットが亡くなった時に、きちんと火葬をしてあげる、
その選択の参考にしていただければと思います。
・ワンちゃんの火葬の際 注意をしないといけないこと
ワンちゃんの場合は、狂犬予防の為飼うときに市区町村に登録をされると思いますが、ワンちゃんが亡くなった際にも保健所に『死亡届』を出す必要があります。
犬の鑑札、狂犬病予防注射済票などの返却も必要になる場合がありますので、詳しくは自治体に問い合わせをされると良いと思います。
またペット火葬で注意する点や、持ち物についてはこちらに詳しくまとめてありますのでご覧いただければと思います。
犬や猫のペットの火葬をしない場合の方法
続いて、ペットの埋葬についていくつかの注意していただきたい事をまとめてみました。
ペットが亡くなり、その遺体を埋葬する
埋葬とは、ご遺体を火葬せずお身体のまま土に埋める事を言い、火葬をしてお骨になった状態で土に埋める事を埋骨と言います。
埋葬する事はペットの遺体を処理する選択肢のひとつかと思います。
人が亡くなった時のように『火葬許可』や『埋葬許可』といったものもないのですから、埋葬も決して間違いではないと勘違いされている方も少なくありません。
これにはひとつ注意しないといけない事があります。
基本的には、ペットの遺体を自身所有の自宅の庭先に埋葬する事は可能です。
ただ他人の土地や公園に埋葬するのは『不法投棄』にあたるので注意が必要です。
実際には、ペットは法律上では『物』なのです。
ペットの遺体などは法律上一般廃棄物に該当するので『ゴミ』として出す事も可能のようですが、やはりペット霊園などできちんと納骨してあげる事が一番かと思います。
永年お住まいとお考えの上で、自身所有の土地に埋葬することを選択されても以下の点に注意する必要があります。
・ご近所の方にペットを埋葬していると知られると、その方は『あまり気持ちのいいものではない』とお考えになる近隣の方もいます。
・腐敗臭や伝染病など衛生面の配慮や、野生動物やカラスなどに掘り起こされないようにする必要があります。
・数十年後にお骨が出てきて騒動になる可能性もあります。
・また、引越しをする可能性も十分考えられます。
実際に敷地内に埋葬された方がキチンとしてあげたいという要望で、掘りおこしと火葬の依頼が相次いだ時期も以前にありました。
上記の部分も踏まえた上でご自宅での埋葬をお考え直しいただければと思います。
ご自身のお墓にペットの遺骨を一緒に埋葬されたい方への注意点
よく私どもがお聞きする事が多いのは『黙って一緒に入れるの』という、お言葉です。
これは、飼い主様には良いのかもしれませんが、本当にペットちゃんにとって良い事なのでしょうか・・・
古くからのお寺や民間の霊園などは、人の埋葬のみの所が多いことを認識しておきましょう。
お墓のある管理事務所やお寺などに、ペットの遺骨を一緒に納骨してもいいかしっかりと確認することが必要です。
多くの方はペットが大好きな方が多いですが、アレルギーなどの体質により苦手な方もいらっしゃることを理解する必要があります。
まとめ
これらのペットにしてあげる火葬方法を振り返りますと、後悔の無いように選択をしていただければと思います。
火葬をしてお骨になったペットの遺骨を専門のペット霊園で納骨される方、
ずっと手元に置かれている方、
自分と一緒のお墓に埋骨される方、
散骨される方、
さまざまなペットの納骨(埋骨)の方法がありますが、火葬をすることがまずは重要で、その後の遺骨をどうするかは、どれが正しくてどれが間違いか、というのは言えないかも知れません。
ただ、私たちペット葬祭業者の立場からすれば、一部喉仏など大事な部分を手元に残して、残りはたくさんお友達がいる霊園・お墓に納骨してあげる事が、飼い主様にとっても将来的にも一番安心して頂ける供養のあり方と考えております。
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