はなさかじいさんの様にペットちゃんの火葬後の遺骨を散骨する事は出来るのか?場所と注意点は?

皆さんは、【はなさかじいさん】という、日本昔話はご存じでしょうか?
子供の頃に読んだ方や、子供に読み聞かせた方も多いでしょう。
そのお話の後半で、「はなさかじいさんが亡くなった愛犬のシロの遺灰を木に向かって撒き、そこから桜の花が咲き誇った」という、
誰もが知っている場面。現実的に考えれば、「亡くなった愛犬の遺灰を木に向かって撒くなんて不謹慎」と、思う方もいるでしょう。
しかし、本当にそれは不謹慎なのでしょうか?
近年、亡くなったペットちゃんのお骨をお墓に納骨するだけでなく、その子の好きだった山や海に散骨される方もおります。
そういった散骨の方法を【自然葬】と呼びます。
今回は、はなさかじいさんの様に亡くなったペットちゃんのお骨を散骨する為の、「場所」「注意点」、を伝えたいと思います。

【はなさかじいさん】のあらすじ

②【はなさかじいさん】のあらすじ はなさかじいさんの様にペットちゃんの火葬後の遺骨を散骨する事は出来るのか?場所と注意点は?

まず最初に、【はなさかじいさん】の簡単なあらすじを記したいと思います。

(ご自身が読まれた【はなさかじいさん】と内容が異なる可能性があります。ご了承下さい)
ある所に優しい老夫婦が弱っている1匹の犬を見つけ、保護した後、犬に「シロ」と名付け、我が子の様に大切に育てます。
ある日、老夫婦がシロと共に仕事をしていると、突然シロが、「ココホレワン」と鳴き、老夫婦がそこを掘ると、財宝が出てきます。

その話を聞いた意地悪な老夫婦は、「シロを借りたい」と言って、無理にシロを外に連れ出し、財宝を探させようとします。
しかし、どこを掘っても、ガラクタや牛・馬のフンしか出てきません。怒った意地悪な老夫婦はシロを殺してしまいます。
シロの亡骸をその場に埋め、目印の木の枝を挿します。それを知った優しい老夫婦は、悲しみシロが埋まっている所に向かいます。

シロのいる所に優しい老夫婦が近づくと、突然木の枝が立派な丸太に変わります。優しい老夫婦は「シロが丸太に生まれ変わった」と
喜び、その丸太を臼に作り替え、大切にします。そして、臼を使う度にそこから財宝が出てくる様になります。

それを知った意地悪な老夫婦は「臼を借りる」と言って、家に持って帰り早速使ってみるが、出てきたのは財宝ではなく、またもや
ガラクタや牛・馬のフンでした。それに怒った意地悪な老夫婦は臼を燃やしてしまいます。優しい老夫婦は臼を返して欲しいと伝えると、「壊れてしまったから、燃やした」と意地悪な老夫婦は伝えます。優しい老夫婦は泣く泣く、灰を持って帰りました。

その時、風が吹き、灰が枯れ木に掛かってしまいます。すると枯れ木から見事な花が咲き誇ります。
その話を聞いたお殿様はおじいさんを城に招きます。おじいさんは木に登ると灰を枯れ木に掛けます。
すると、枯れ木は一瞬で美しい花々を咲かせました。
その光景を見たお殿様は素晴らしいものを見せてくれた褒美を優しい老夫婦に与えました。

その話を聞いた意地悪な老夫婦はただの灰を枯れ木に掛けますが、花は咲きません。
それどころか、お殿様達の目に灰が入ってしまいます。当然怒ったお殿様から意地悪な老夫婦は罰を与えられました。

はなさかじいさんの話から読み取れるもの

③はなさかじいさんの話から読み取れるもの はなさかじいさんの様にペットちゃんの火葬後の遺骨を散骨する事は出来るのか?場所と注意点は?
上記の物語をご覧になられた皆さんはどう思われたでしょうか?
読んでいく内に「結局、優しい老夫婦もシロの事を利用しているんじゃないか?」と、思われる方も現れるでしょう。
しかし、それは客観的な考えであり、シロ目線で考えれば、自分の命の恩人である優しい老夫婦に埋まってある財宝のある場所を掘り当て、臼になって財宝を出したり、灰になって花を咲かせ、お殿様から褒美を与えて貰える様にしたり、と優しい老夫婦に対するシロなりの恩返しとして考えれば、どれだけシロが優しい老夫婦を愛しているのかが分かります。

散骨する際の注意点

④散骨する際の注意点 はなさかじいさんの様にペットちゃんの火葬後の遺骨を散骨する事は出来るのか?場所と注意点は?

散骨する際は、骨のままにせず、粉骨(パウダー)にしてから行う

どこかで散骨を行う際、お骨は【必ず】粉骨(パウダー)にしてから行いましょう。
その場合、お骨は2mm以下にしなければなりません。
粉骨にしないまま土に散骨した場合、土の性質にもよりますが、土に還るのに何十年と掛かる場合があります。
また、水の中に散骨する際も、粉骨をせずに散骨をされた場合、波や海流によって、お骨が漁業を行う場所や観光地の所に流れていき、トラブルに繋がる可能性があります。
こちらの愛ペットグループではお骨を粉骨に出来る『パウダーサービス』というサービスがあります。パウダー費用をお振込みして頂き、お骨を一旦愛ペットグループのスタッフがお預かりし、お骨を粉骨にする機械を使用して、お骨をパウダーにします。
その後は、桐の箱に入れた状態でご自宅に郵送致します。

愛ペットグループのパウダー(粉骨)サービスサイトです。
https://xn--vsq81f633bhk6a.com/yasuragi/

自宅の庭に散骨後は、墓石を建ててはいけない、家を売却してはいけない

自宅の庭での散骨を希望される方もおりますが、こちらの散骨方法はご自宅を売却される【予定のない方】のみとなります。
ペットちゃんのお骨を散骨、墓石を建てた後に、自宅を売却し、他の方が家を購入された際、後のトラブルに繋がります。
また、土の性質によってはお骨が土に還るのに時間がかかる場合があります。散骨する際は、必ずお骨を粉骨して下さい。
そして、墓石を立てない替わりにその子の周りにお花を植えて上げると良いでしょう。

山林に散骨の際、所有者が別にいる山に散骨してはいけない

日本では山林の散骨はとても難易度が高いです。その理由として日本の山林は、【国有地】【自治体の所有地】【個人の私有地】、
などに当てはまるからです。
自分自身がその山林の所有者、または、山林の所有者に許可を貰えれば散骨する事は可能です。
また、山林の散骨は法的には触れていませんが、『良いでも、悪いでもない』といった、グレーの状態となっております。
どうしても山林に散骨されたい場合は、その土地の所有者から許可を必ず取ってから行って下さい。

海、川に散骨の際、漁業関係の施設や観光地の近くに散骨してはいけない

海や川と言った水辺で散骨をする際、漁業関係の施設や船の通り道となる所の近くで散骨をしてはいけません。また、『ビーチ』や『キャンプ地』と言った、他の人達が観光や遊びで使われる場所の近くで散骨を行う事は他の人達の迷惑となります。
海、川で散骨される場合は、これらの事に注意をして散骨をお願い致します。また、海や川で散骨する場合は、お骨・花びら(花束はダメ)以外を海や川に入れないようにしましょう。海、川は自然のものです。環境に配慮する事も大切です。

散骨する前に、自治体の条例をしっかり調べる

⑤*散骨する前に、自治体の条例をしっかり調べる はなさかじいさんの様にペットちゃんの火葬後の遺骨を散骨する事は出来るのか?場所と注意点は?
散骨希望の際は、必ずご自分の地域の自治体の条例を事前に調べておきましょう。
地域によっては独自の条例を設けている自治体もあり、『条件を満たせば散骨が許可される地域』や『散骨自体を禁止にしている地域』もあります。
大事なペットちゃんの散骨です。散骨の行う際は慎重に、自治体の条例をしっかり調べてから、散骨をしてあげて下さい。

散骨を行う際の場所

自宅の庭

⑥自宅の庭 はなさかじいさんの様にペットちゃんの火葬後の遺骨を散骨する事は出来るのか?場所と注意点は?
「霊園に納骨しようにも自宅から遠くにある為、お参りするのが困難」、また「足が不自由なので霊園までの距離が辛い」といった理由でお骨をどうすればいいのか分からない方がいるでしょう。
そういった方には自宅の庭での散骨を紹介致します。
自宅の庭ですと、ペットちゃんが亡くなった後もその存在を感じる事が出来、ペットちゃんの近くに綺麗な花を植えるのも良いでしょう。
また、ご家族様でご自由に散骨する事が出来る為、宗教といった概念に捕われる事もなく、ご家族様自身のやり方でペットちゃんのお骨を散骨する事が可能です。

山林・海・川

⑦山林・海・川 はなさかじいさんの様にペットちゃんの火葬後の遺骨を散骨する事は出来るのか?場所と注意点は?
自宅の庭以外で、亡くなったペットちゃんのお骨を自然の中に散骨し、還す方法もあります。それが、『自然葬』です。
以前は人の自然葬はありましたが、ペットちゃんの自然葬はまだ、広い範囲に知れ渡ってはいませんでした。しかし、近年、ペットちゃんが亡くなった後、その子のお骨を自然に還してあげたいといった飼い主様が増えております。
日本では古くから、山林・海・川、もしくはそこの近辺にお骨を散骨し、最終的に自然の中に還す。といった歴史があります。
しかし、昔の様に自由に散骨する事は出来ません。また、どこに散骨をしようか迷わられる方もいると思います。
その場合・・・
・散歩が大好きだったペットちゃんには、散歩コースにある山林に散骨。
・水辺の好きだった子、また、泳ぐのが大好きだったペットちゃんには、海・川に散骨。
と、このように考えるのはどうでしょう。

山林に散骨される場合、散歩コースはペットちゃんと飼い主にとってお家の次に思い入れのある場所です。
また、桜や紅葉といった樹木、シロツメグサといった野花、山の中にある自然の植物の近くに散骨する事でその植物が目印となり迷う事無くペットちゃんの供養をしてあげる事が出来ます。

海・川の散骨は、散歩同様、ペットちゃんと飼い主様が一緒に遊んだ思い出の場所があると思います。
また、思い出の場所で散骨をした後、散骨をした水辺に足を運ばなくても、水はどこにでも繋がっています。ペットちゃんが亡くなった後も散歩がてら、ご自宅の家の近くにある海や川に向かって手を合わせるだけで、ペットちゃんの供養になります。

樹木葬

⑧樹木葬 はなさかじいさんの様にペットちゃんの火葬後の遺骨を散骨する事は出来るのか?場所と注意点は?
上記の通り、今のご時世では、自然の中での散骨は難しい状態です。
しかし近年のペット火葬業者で、自然の中での散骨と同じ様にお骨を埋める方法が取り組まれております。
それが【樹木葬】です。
樹木葬とは、墓石などの代わりに樹木といった、植物を墓標の代わりとし、お骨を埋め、お骨を土に還す方法です。
こちらの場合、樹木が墓石の代わりの為、従来の墓地同様にお参りする事は可能になっております。
しかし、この樹木葬、法律的に【お墓】と扱われる為、自然葬とは違い、墓地を建てる許可のある所でないと散骨する事が出来ません。

また、ペットちゃんの中にはパウダーにするのが難しい子もおります。例えば、ハムスターやインコと言った小さなペットちゃん。
熱帯魚といったとても小さなペットちゃん。
その子達を散骨する際、お勧めしているのが植木鉢を使用するプランター葬です。植木鉢の大きさはペットちゃん自身の大きさより、
大きめのを選んで下さい。
また、この方法だと庭に直接散骨をするのではない為、仮に引っ越しされたとしても、植木鉢ごと一緒に新しいお家に連れて行く事が出来ます。

愛ペットグループの樹木葬(ペットも一緒に入れる区画があります。)が出来る霊園です。
https://kamo-reien.com/

はなさかじいさんの様にいかないのが現在の世の中ですが…

⑨最後に はなさかじいさんの様にペットちゃんの火葬後の遺骨を散骨する事は出来るのか?場所と注意点は?
この様に、はなさかじいさんのお話の様にペットちゃんのお骨を自由に、『その子の好きだった所』『思い出のある所』に散骨を行う事は、難しい現状です。
しかし、散骨を実際供養として行っている火葬業者さんは少なからずおります。
「散骨をしたい、でも、手続きなどが難しい」など、ご自分達で考えて分からない事は、散骨、または、粉骨を行っている火葬業者さんに電話をし、相談されるのも良いでしょう。
ペットちゃんは自分で安らかに眠れる所を選べません。だからこそ、飼い主様の「散骨をしてあげたい」という意志が、ペットちゃんにとって、安心して眠れる所です。

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