大切にしてきたペットが亡くなった後、次の家族を迎えるのはいけない事?

ペットを亡くしてすぐに新しいペットを迎えると、なんだか不謹慎な気がしてしまう…自分自身にも他人にもそんな感情を抱いた経験はありませんか?
今回は、ペットを失うことと新しいペットを迎えることについて考えたいと思います。
ぜひご一読くださいね。

ペットが亡くなったら

1617631-1024x605 大切にしてきたペットが亡くなった後、次の家族を迎えるのはいけない事?

ペットがいない日常とは

ペットが亡くなって火葬・納骨など一連の行事が過ぎると、ペットがいない日常が始まります。
これまで何気なく過ごしてきた時間ですが、何をしてもペットがいないと実感することになり、ご家族様にとっては本当につらく寂しい日々ですよね。
大切な存在を失ったら、何よりも時間が必要です。
時薬(ときぐすり)という言葉が昔からあるとおり、ペットがいない日常を受け入れ、慣れていくためには、想像よりも長い時間が時薬として必要なのです。

生きがいを失ってしまうことも

ペットは、ご家族様の生活そのものと言っても過言ではありません。
衣食住はもちろん一緒ですし、機嫌良く過ごせているか、具合が悪いところはないか、今日は一緒に何しようと、無意識のうちに気にかけています。
そんなペットを失うということは、ペットに関わっていたご家族様の時間や気持ちを失うことを意味します。日常にぽっかり穴が空いて、何をやっていいのか分からない、やる気が起きないというように、生きる力を失ってしまうことも少なくありません。

新しい家族を迎えるという選択肢

悲しみの乗り越え方は人それぞれ

ペットとのお別れを経験し、もうペットとは暮らさないというご家族様もいれば、すぐに新しい家族を迎えるご家族様もいらっしゃいます。
しばらく時間がたってから、またペットと暮らし始めるご家族様もいますよね。
ペットとのお別れの仕方、悲しみの乗り越え方は人それぞれ違います。
亡くなったばかりなのにすぐに新しいペットを迎えるなんて、と罪の意識を感じる必要はありません。それぞれの家庭の形があり、ご家族様の気持ちは外からは分からないのです。

ライフステージに合ったパートナーを

新しい家族を迎えようと決めたら、どんなペットと暮らしていくかということを、もう一度考えてみましょう。
これまでと同じ動物を迎えることが、ご家族様にとっても動物にとっても良いことか、ご家族様で相談してみてください。
近年では、中型程度までの犬や猫は15年ほど生き、最後は介護や通院が必要になることもあります。そんなとき、ご家族様の体力・時間・金銭的な余裕に、本当に懸念はないでしょうか。
ペットは人生のパートナーです。これからのご家族様に合った動物の種類、年齢を選び、無理なく暮らすことが、幸せで満足度の高い暮らしに繋がっていきますよ。

新しい家族と出会うには?

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動物愛護センター

遺棄されたり飼育放棄されたりした動物を保護し、譲渡している公営の動物愛護センターがあります(地域によっては無いこともあります)。
積極的に譲渡につなげているセンターもありますし、殺処分を選択せざるを得ない状況のセンターもあります。
保護動物というと、しつけが難しい、何か問題があるかもしれないと思われがちですが、ある程度性格が把握できていますし、トレーニングによって改善できることもあるので、時間とともに楽しく暮らせることが多いですよ。
センターでは、譲渡対象の動物に面会する事ができますので、一度問い合わせしてみてくださいね。

動物愛護団体

代表者や有志の出資で運営されている民間の動物愛護団体は、飼育放棄・遺棄されたペットやブリーダーから遺棄された親動物など、たくさんの動物を保護し、譲渡しています。
インターネットで「保護犬、保護猫」「里親」などをキーワード検索すると、マッチングサイトが見つかりますので、一度見てみてくださいね。
民間の愛護団体は、譲渡後に問題が起こったり再び遺棄されたりすることがないように、譲渡条件が厳しく設定されていることがあります。この条件に合わないときは、第三者から見て無理な譲渡の可能性があるということです。否定的にならず、どういう動物を迎えるのが良いか、ご家族でよく話し合う機会にするのが良いかもしれません。

ブリーダー

特定の品種や子犬・子猫を迎えたいときは、ブリーダーを探してみましょう。
インターネットやSNSが見つけやすいですよ。
注意点としては、ブリーダーの中には、動物を劣悪な環境で飼育する、医療を受けさせない、乱繁殖させる、繁殖できなくなった親動物を殺処分するといった「パピーミル」と呼ばれるような悪徳業者もあります。
問い合わせや施設の見学をとおして、子犬や子猫はもちろんのこと、親動物の飼育環境に問題がないか、病気や繁殖に関して適切な知識を持っているかといった点を踏まえ、優良なブリーダーを選ぶようにしたいですね。
しっかりとしたブリーダーに出会えれば、ペットの成長に合わせて生じるしつけや病気も、相談に乗ってもらえますよ。

ペットショップ

いつでも子犬や子猫、小鳥やハムスターなどの動物を購入することができます。街中にもたくさんショップがあるので、新しい家族との出会いを探して、ご家族で出かけるのも楽しいですね。
一方で、ペットショップに卸販売をしているブリーダーの中には、パピーミルも含まれていること、子犬や子猫が、運搬や販売により死亡する「流通死」が少なくないことは、知っておきたい事実です。
さらに、シニア世代が子犬や子猫を購入し、老々介護になってしまい泣く泣く飼育放棄するケースも増えています。人も動物も最後まで幸せに暮らせるように、ライフステージに合った動物を迎えることが大切ですね。

ペットとの出会いは一期一会

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大切にしていたペットが亡くなって、心にぽっかりと穴が空いてしまった。そんなとき、新しいペットを迎えることは決して悪いことではありません。
新しくペットを迎えるときは、これからのご家族様のライフスタイル、ライフステージに合った年齢、活動量の動物を選ぶことが大切です。
動物愛護センター、動物愛護団体には新しい家族を待つ動物がたくさんいます。優良ブリーダーならご家族様に合った年齢や性格の子を提案してくれるでしょう。
人も動物も出会いは一期一会。お互いの個性を大切に、ご家族様にぴったりのペットと出会えると良いですね。

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岩下ちくわ
大学の農学部で人と動物の関わりについて学び、現在は2匹の元保護犬と暮らす、動物が大好きなライター・ペット栄養管理士です。 犬や猫を初め、動物との暮らしに役立つ情報を、分かりやすくお伝えしていきます。
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