一般的に、棺(ひつぎ)・棺桶(かんおけ)と言えば、木製で彫刻の施されたものを連想する方が多いのではないしょうか。
しかし、ペットの棺になると、どの様なものがあるのか想像がつきませんよね?

ペットが亡くなるとタオルや毛布にくるんだり、段ボール箱で遺体を安置されている方が多いですが、これらは概ね一緒に火葬をすることが出来ません。棺とは出棺後一緒に火葬出来るものの事を言います。




ペット用の棺は、華美な彫刻がされた高級品ばかりではありませんので、ご予算や、飼い主様のご意向に沿って選ぶことが出来ます。ペットの種類や大きさ、飼い主さんがどの様にペットの最期を送りたいかによって、ペット葬儀の専門の私たちが棺の選び方をお話しさせていただきます。

そもそも犬や猫のペットのお葬式や火葬に棺は必要なのか?

ペットが亡くなると、お葬式や火葬を行いますが、その際にペットの火葬にも棺が本当に必要なのか?と考えられる方もいらっしゃるかと思いますが、この棺というのはお葬式や火葬で、大好きだったペットちゃんのお姿でお別れする最後のシーンなので、綺麗にお花で飾ってあげたり、大好きだった食べ物を供えてあげたりして、最後のお見送りをするために大切なものだと考えています。

飼い主のペットへの想いを昇華させることがお葬式であり、ペットのお葬式や火葬をすることはペットの体を綺麗に旅立たせるために必要な儀式でもあります。

もちろん宗教によっても変わりますが、たとえば仏教であれば僧侶がお経を読み、キリスト教であれば参列者の方が歌を歌い、最期を見送ります。そういった大切な儀式だからこそ、ペットの身体を綺麗に着飾ることができる棺が必要なのです。 

もちろん、棺がどうしても絶対に必要だとは申しませんが、棺は飼い主のペットへの最後の気持ちを形にすることが出来る大切なお葬式の用品だと私たちは考えています。

棺の素材について

人間のお葬式の場合、一般的に棺とは「木棺」を差しますが、使用する素材は天然木材の檜(ひのき)や桐(きり)が使われることが多いです。しかし、その様な天然木材だけで出来た棺は非常に高級品ですので、ペット用の棺の中には合板のものや、木目をプリントしたダンボール箱もあるようです。

ペットの棺も費用をかけて天然木材で出来た棺なら綺麗に火葬が出来るのか?段ボールの箱を装飾した代用品では火葬できないのか?といった疑問が生まれますが、ペット用の棺は、ペットを「火葬」する際に支障をきたしてしまう、火葬にふさわしくない素材がありますから、それを踏まえたうえで棺を選ぶ必要があります。

じつは、ペット用棺としてふさわしくない3つの素材。

犬や猫のペットの棺として使用される段ボール製の棺は火葬やお骨上げに影響を及ぼすため、火葬にふさわしくない素材の代表が「段ボール」言われています。
今でこそ、特殊段ボールといって火葬をしても燃え残りの少ないものもありますが、皆様の身近にある一般的な段ボールは、火葬をすると黒色のススや白色の灰が火葬炉外部に飛散したり、お骨に付着したりして、お骨上げが不便な状況になります
「紙だから燃えるんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、ペット用の火葬設備では一番ふさわしくない素材だと言われています。

また、天然木材や合板はどうなのか?ということですが、取扱いをしているペット葬祭業者も多数いるようです。
ですが、当社では質量の多い木製棺は、小さな身体のペットの小さな遺骨を綺麗に残すには決して火葬に適している素材とは言い難いのが現実なので、お取扱いをしていません。

さらに棺ではありませんが、タオルや毛布にくるんで遺体を安置されている素材の「布」ですが、段ボールと一緒で、うまく燃焼はされにくい素材な上、火葬中に黒煙が発生したり、黒く燃え残って遺骨を汚してしまうかもしれませんので、この素材も火葬にふさわしくないです。

ペットの火葬炉は一般的に、ハムスターのような小動物から、中大型犬まで火葬できるように大きさやバーナーの火力が制御されていることが殆どです。

つまり、お骨が粉々になっても良いから効率よく短時間で火葬が終わるような高火力ではありません。(ダイオキシンの排出や大気汚染に繋がらないように、火力は最低限の出力摂氏800以上になるように設計されています。)

小動物の遺骨もきれいに残るように火力が制限された火葬炉では、「紙(段ボール)、木材、布」といった素材は、多くの燃え残りが発生する可能性があります。 棺ではありませんが洋服やぬいぐるみ、おもちゃ、プラスチックなどの副葬品は有毒ガスが発生する等、大気汚染の要因にもなりますから、火葬を制限する必要があります。

 もし、遺品として処分をしたいのであれば、ペット遺品のお焚き上げ供養を行っている葬儀業者やお寺もありますので、そこを利用してみてください。

ペット用の棺はここまで進んでいる。

現在、ペット用の棺は様々なものが開発されています。
犬や猫のペットも火葬をすることが一般常識化されてきた近年では、ペット用棺も様々なものがあります。

① 特殊段ボールを使用した棺
これは、特殊な段ボール素材で作られていて、通常の段ボールであればたくさん飛散する「灰」が発生しにくく、燃え残りのススも目立たない製品のようで、使用している霊園もあるようですが、全く灰が出ないというわけではありませんので、遺体の安置に適した商品かもしれませんが、綺麗な状態でお骨上げをすることを優先している当社では段ボール素材の棺は全て火葬に使用しておりません。

 ポリエステル、アクリ、サテンといった化学製品を使用した棺

天使のおくるみと言うもので、これは、第一に燃焼性が高く、火葬中に煙が発生したり、灰が発生したり、燃え残ったりすることのないお棺です。ペットの火葬ではよく飼い主様が使われるものとなっています。
箱型ではなく、赤ちゃんを抱くときに使用するような、おくるみの形状をしており、素材の質感や柄も可愛くて、お葬式の雰囲気には、適しています。



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③ 遺体保存の目的も兼ね合わせた最先端のお棺

『天使のつばさ』という長期間安置も可能な、専用のお棺で、酸化の原因になる空気に触れさせないように、綺麗な状態かつ、真空で安置する棺です。また、一般的な棺と同じように、顔を見ることができます。形状としては、前項の天使のおくるみと同じように見た目がとても可愛らしい、赤ちゃんを抱くときに使用するような、おくるみの形状をしていますが、おくるみの内部に特殊な素材の袋が供えつけられていて、一定期間ペットの遺体を保存することが出来ます。


弊社のオンラインショップでも購入可能ですが、Amazonでも、いくつかの会社が出品されておりますので、ご利用ください。

 

 

 

 

 

亡くなっても別れがたいという気持ちですぐに火葬をしたくないという方や、火葬に立ち会いたい家族が集まるまで遺体を安置させたいという方などには、この天使のつばさを使えば、ある一定の期間を設けることが出来る画期的な商品です。
 ※ペットの終活などで事前に購入をされる方も多いです。

出棺の際に準備していくと良い4つのこと

殆どの民間のペット斎場では、ペットを棺に納める時、家族の手で飾りつけを行うことが出来ます。

,遺体の安置の一工夫
先ず、顔が下に向くと口元から体液が出てくる可能性がありますから、ハンカチ(薄手)などで、顔の下に枕代わりにしてあげて、顔を少し高くして口が下に向かないようにしてあげてください
詳しくは、「犬や猫のペットはなくなったらいつまでに火葬しなければいけない?安置方法はどうすれば良い?」をご覧ください。

2,お供え
大好きなペットフードでも手作りのおやつでも構いませんが、一緒にお棺に入れてあげて構いません。
ただし、オヤツやごはんが缶や容器に入ったままでは一緒にご火葬できませんので、中身を少し取り出してサランラップなどに小さくまとめて、準備しておくと良いでしょう。 参考ペットの火葬をするときに、何が一緒に火葬できるの?

,写真、お手紙
お写真やお手紙も何枚もとなるとススとなって火葬やお骨上げに影響しますので、数枚のお写真とメッセージカードに思いを込めて書いてあげましょう。

,お花
お供えのお花は菊でなくても構いませんしご自由に季節のお花をお選びください。
ですが、太い茎や長い茎の場合は茎の緑色が遺骨に付着する可能性があるので、予め花屋さんで茎が10cmくらいになる様に短く切ってもらっておくと良いでしょう
また、大量のお花や花びらの大きなお花、色の濃いお花なども一緒にご火葬すると、遺骨に色素が移る可能性があるのでお勧めできません。

お顔を高くして、お供え物は口元に、お手紙は視線の先に、お花は身体のまわりに飾ってあげてください
よくペットが愛用していた洋服類を火葬してほしいという声を聴きますが、先に述べたように布類も火葬やお骨上げに悪影響を及ぼしますので、副葬品としては避けた方が良い素材です。

最後に

ペット用の棺は、人間と同様の木製のものから、紙製、段ボール製、化学製品といった多種多様の素材のものがありますが、
急いでそばにある段ボールに収めるのではなく、ペット棺を扱っている会社のホームページで確認することや、
ペットのお葬式専門の会社に電話をして、火葬のできる棺を選んでみることをお勧めします。

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2003年からペットセレモニーに携わっています。小さなハムスターから、ゴールデンレトリバーまで、今までお見送りのお手伝いをさせて頂いたご家族様は、数千件になります。 日々、ペットの葬儀、セレモニーの現場で経験することをもとに、皆様のお役に立てる記事を書いていきたいと思います。 有資格:1級 動物葬祭ディレクター