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犬や猫などのペットが亡くなってしまい、どんな準備をすればいいのか分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もし何度も、ペットの火葬を経験されていたとしても、やはり冷静で居られずにどんな準備をすればいいか迷ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
火葬とは、専用の火葬炉(焼却装置)を用いて遺体をお骨(焼骨)にすることを言います。
(写真:弊社火葬の様子)
この数年でも取り巻く環境など、大きく変わり火葬の方法にも、施設で行う火葬や自宅に来てもらって行う火葬など、そのサービスや方法もかなり変わってきました。
そのため、ペットの火葬で準備するもの自体も変わってきています。
ペットの火葬や供養を専門とする私たちは、火葬の際、思い出の写真やお花、そして数珠など、しっかりとお見送りができる準備についてもお話させていただいています。
(写真:弊社納骨堂)
火葬以外にも埋葬(土葬)する方法もありますが、人と同じ様に衛生的にも問題がありますし、土葬はお骨を一部手元に残したり安置したりすることは出来ません。
火葬をすることが一般的になってきたので少なくなりましたが、以前は所有地内に埋葬したけれども掘り起こして火葬して欲しいなどという相談も多くありましたので、火葬をするという事は、最愛のペットのためでもあり、飼主様自身のためでもあります。
(写真:弊社納骨堂)
火葬をする前に、準備をきちんとしていただくことで、天国に行くペットちゃんも安心して家族のそばを離れることができ、そしてご家族さまも家族同様のペットちゃんから沢山の想い出を貰ったお礼を言って、天国にお見送りができるからです。
ここでは、一般的な火葬の際に準備すべきものについて詳しくお伝えします。
一般的な犬や猫のペットの火葬の際に棺に入れる事が出来る物、準備するべきもの
火葬は、その子の姿でお別れをする最後の機会ですから、ペットちゃんの大好きだった、おもちゃやご飯の容器やお水にご飯など一緒に火葬してあげたいですよね。
しかし、火葬はペットの遺体をお骨(焼骨)にすることが最大の目的ですから、綺麗に遺骨にならなくてはてはいけません。
したがって、残念ながら遺体と一緒に火葬できるものには制限がありますので、そのことも踏まえて一般的な火葬の時に準備しておけばよい物をご説明します。
写真の準備について
最後のペットちゃんとのお別れのシーンですから、大好きなショットのお写真をお持ちいただくことも可能です。
お写真など準備もしていただければ、火葬をする前のお別れのお焼香などの際にも飾る事が出来ます。
※知っておこう、迷信と現実の火葬現場
人の火葬の場合は、生きている人の写真(お子様やお孫様、ご家族、ペットなど)を一緒に納棺・火葬してしまうと、あの世に呼ばれてしまうという迷信があります(今も縁起でもないと気にされる方も居られるます)ので、生きている人やペットの写真を一緒に火葬する事は控える様に勧める火葬場もあるようです。
しかし、一緒に入れるお写真は、故人が“寂しくない様に見守っていてね”というお気持ちからであり、一緒に写真をお入れしたお写真の方が悲しむような事をするはずも無いという考えも浸透してきています。
最近ではごく一般的に、お写真を一緒にご火葬をする方も居られます。
写真が出だした初期の頃は、写真に撮られると魂も取られるというデマが流布し、信じる人も多かった
でしょうが、町中にカメラや写真が溢れかえっている現在では、免許証や会員証・顔写真入りカードにテーマパークの顔認証システムなど数限りなく存在する中で、写真に写ると魂を吸い取られると考える方もかなり少ないと思われます。(写真:木村榮写真館より)
ペットの火葬の場合は、ペットちゃん同志のお仲間の写真などを一緒に火葬する事も普通にあることですので、気にされる方が居られる場合や写られている皆様の了解が無い場合は避けた方が無難かもしれませんが、特に気にされる方も居られないようでしたらご遠慮なく、愛していた多くのご家族様やお友達のお写真をお入れ下さって構いません。
大好きだったおやつやご飯を準備してお持ちいただく事も可能
缶や袋などの場合は容器から少量を出して、ティッシュに包むなどしてペットのお口の傍に添えてあげて下さい。
その様に少量をお口の傍に添えてあげると、お別れからご出棺、そしてそのまま火葬をすることが出来ます。
缶やプラスチック容器だけでなくビニールなども、黒煙が出たり、黒く塊で残ったりと火葬に影響をしますし、綺麗にお骨にならない可能性がありますので、ペットちゃんのご遺体と一緒に火葬する事は避けましょう。
お花について
お花は、ペットの火葬にあまり影響ありません(色の濃い沢山の花は別です)ので、同じようにペットちゃんのご遺体の周りに飾り付けをし、声をかけて撫でてあげながらお花を添えてあげましょう。
ここで、注意して頂きたいのは、色の濃いお花を避ける事が大事です。
また沢山のお花は、お花の色素がお骨に移る可能性がありますので、淡い色のお花にすればご家族様皆さんでお花飾りをしてあげられる事でしょう。
お別れの際に、大好きだった小さなおもちゃなどをお持ちいただいて、お写真の傍に置いてお別れして頂く事も可能ですが、やはり、おもちゃなども火葬に影響しますので、首輪やお洋服なども一緒に火葬をすることは避けましょう。
犬や猫のペット火葬の際、自分の持ち物で準備をしておく3つのもの
ペットちゃんの火葬後に納骨する事も、手元で供養する事も、改めて周忌法要などをする事も可能ですが、ペットの火葬は一度きりで改めて火葬をする事は出来ません。
ですから、しっかりと最後のお別れをする為に、これからお書きするような持ち物を準備して火葬をする際にお持ちになられることをお勧めしています。
1.数珠は葬儀式や仏事法要等の際に欠かせません
ペットちゃんのお焼香などの際にも、手を合わせるだけではなく、数珠をお持ちいただき合唱礼拝されるといいでしょう。
そして、沢山の楽しかった思い出などを思い出して、こみ上げる気持ちが抑えられなくなった時は、遠慮することなく思いっきり泣いて頂いて大丈夫ですよ。
気持ちを落ち着かせて、今までありがとうねと言葉を掛けてペットちゃんとの最後のお別れをして下さい。
2.カメラの準備について
カメラを準備して頂いてペットを安置している祭壇などで、お写真をお撮りいただいても大丈夫です。
よく、写真を撮っていいですかと遠慮がちに聞かれる方もおられますが、遠慮なさらずに、最後のお姿をお写真に収めて下さい。
もしも、カメラの準備を忘れた方は、携帯電話のカメラ機能でお写真を撮って頂いても問題ありませんので、あとで、写真を撮れば良かったと後悔の無いように、携帯カメラでも最後にペットちゃんの周りを綺麗に飾ってあげて、火葬の前の最後のお姿を納めて下さい。
3.首輪や洋服、リードについて
首輪や洋服、リードなど、火葬が出来ないものを持ち帰る為の袋など、ご準備いただくと便利です。
ペットの火葬後に納骨する際にも、自宅で暫く安置する際にも、遺骨と一緒に置いておきたいものがあるはずです。
(写真;弊社納骨堂)
そして、それ以外の遺品に関しては、遺品供養やお焚き上げ供養などを賜る事が出来ますので、一旦はお持ち帰りになられることをお勧めします。
・焼香台または香炉(お焼香炉)
・香炭またはマッチ、ライター、ロウソク(火種)
・お焼香またはお線香
・おりん
・お写真立て
ペットの火葬のために必要な準備は“もの”だけでなく、飼い主様の“心”の準備も必要
ペットの死は突然来るものですよね。
病気でも、余命宣告されていたとしても、今日より明日まで頑張ってほしいと思うものですから、心の準備が出来ていたとしてもやはりショックを受けてしまいます。
そして、季節にもよりますが、多くの方は早く火葬をすることを選択されます。
(写真:弊社ご相談風景)
ペットちゃんの火葬は一度きりで改めて火葬をする事は出来ません。
ですから、大事なことは、火葬をするという心の準備をすることです。
(写真:弊社相談風景)
一般的には、ペットが亡くなった場合、できるだけ早く火葬をしてあげなくてはいけないと思われがちですが、まだペットを火葬したくない(別れたくない)と思っているのならば、周りから「早く火葬をしてあげないといけない」と言われていたとしても数日ではありますが、お別れの時間を延ばすことも可能です。
(”「ペットは亡くなるといつまでに火葬をするべき」”を参照ください)
今では、ドライアイスなども比較的簡単に手に入りますし、アイスノンや保冷材などでも十分1日2日ほどはペットの安置の時間を延ばすことが可能です。
また、ご遺体の損傷の進行を抑えるような特殊な棺もありますので、その様なグッズを用いて、火葬までの時間を作る事が出来ます。
そうすることで、火葬をする前に十分ではないかもしれませんが、少しでもお別れの心の準備をしていただくことが、可能だと考えています。
更に、火葬を終えた後の心の整理の仕方を前もってよく考えて頂くことをお勧めします。
火葬が終わると多くの皆さまは、四十九日や百か日などの節目の時期を目途に納骨をしていただきますが、火葬を終えた後も、悲しみが絶えることはないかも知れません。
もちろんそれは、どんな飼い主様でも起きることですので、ペットちゃんの写真や思い出の時間を見返すことで、心の整理を少しずつしていただければと思います。
まとめ
上述したように、ペットが亡くなった際に、準備するものと一言で言っても、あらゆるものがあることをご理解いただけたかと思います。
私たちは亡くなったペットの火葬のために必要な準備は“もの”だけでなく、飼い主様の“心”も必要だと考えています。
火葬にどんなものが必要かだけではなく、どう言った心のご準備が必要かも、火葬をお願いされる会社様にご相談いただいてもよろしいかと思います。
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