皆さまは「犬と私の10の約束」という映画をご存知でしょうか?
私達が忘れてはいけない犬からの約束とお願いが込められた詩をモチーフにした映画です。
今回はこの映画のモチーフになった「犬の十戒」についてお話をしていこうと思います。
これから子犬を家族に迎え入れる方も、ぜひ読んでみてください。
犬の十戒とは?
犬と一緒に暮らしているご家族様は一度、耳にされたことがあるかもしれない「犬の十戒」。
作者不明のまま世界中に伝わっている英文の短編詩で犬から家族にしてほしいと願う
「犬から飼い主への10のお願い」です。原作は英語で書かれており、日本語訳では少しニュアンスが異なるものもありますがお話を英文と一緒にご紹介していきますね。
「犬の十戒」
1.私と気長につきあってください。(Give me time to understand what you want of me.)
2.私を信じてください。それだけで私は幸せです。(Place your trust in me. It’s crucial to my well-being.)
3.私にも心があることを忘れないでください。(Be aware that however you treat me I’ll never forget it.)
4.言うことをきかないときは理由があります。(Before you scold me for being lazy, ask yourself if something might be bothering me.)
5.私にたくさん話しかけてください。人のことばは話せないけど、わかっています。
(Talk to me sometimes. Even if I don’t understand your words, I do understand your voice when it’s speaking to me.)
6.私をたたかないで。本気になったら私のほうが強いことを忘れないで。
(Remember before you hit me, I have teeth that could hurt you, but that I choose not to bite you.)
7.私が年を取っても、仲良くしてください。(Take care of me when I get old.)
8.私は十年くらいしか生きられません。だからできるだけ私と一緒にいてください。
(My life is likely to last 10 to 15 years. Any separation from you will be painful for me.)
9.あなたには学校もあるし友だちもいます。でも私にはあなたしかいません。
(You have your work, your entertainment, and your friends. I have only you.)
10.私が死ぬとき、お願いです、そばにいてください。どうか覚えていてください、私がずっとあなたを愛していたことを。
(Go with me on difficult journeys. Everything is easier for me if you are there. Remember I love you . . .)
『犬から飼い主への10のお願い』。シンプルな言葉なのにこの十戒には家族になった犬が幸せに
暮らすために大切なことが書かれています。愛犬との接し方を見直したり、愛犬の気持ちを
理解するきっかけの一つとして覚えておきたいですね。
「犬の十戒」がモチーフになったものにはどんなものがあるの?
ここでは「犬の十戒」がモチーフになったものにはどんなものがあるのかお話しをしていきますね。
①『犬と私の10の約束』
川口晴さんの小説で、2008年に映画化されています。
映画の舞台は北海道函館市、元気だった母親が倒れ自らの生命予後不良を覚悟した母親は娘に犬を飼う時に『10の約束』をしなければならないと言い残していきます。
そして1匹の子犬ゴールデンレトリーバーのソックスと少女が出会い、やがて少女も大人になりソックスから心が離れて…。犬を飼うなら守ってと母親に教えられた犬との10の約束をめぐる、小さな命の物語です。
②『犬のお願い』
Three tight b というバンドが2005年に発売した楽曲です。
この曲はレコードショップで販売されていたり、spotifyなどのサブスクリプションでも視聴が可能です。気になる方は是非です。
③『いぬとわたしの10のやくそく』
世界中で伝わる作者不明の「虹の橋のたもとにて…」と「犬の十戒」を翻訳した本。
メグ・ホソキ(イラスト)/落合恵子(翻訳)の絵本です。
他にもあるいろいろな十戒のお話
実は、「犬の十戒」の他にも「猫の十戒」「うさぎの十戒」「鳥の十戒」があります。
ここでは、「猫の十戒」をご紹介させていただきます。
「猫の十戒」
1. 私の生涯はだいたい15 年くらいしかありませんが、たまに20 年以上生きてしっぽが裂けます。ほんのわずかな時間でもあなたが離れていると腹が立ちます。私が家族になってやるので、そのことを覚悟しなさい。
2. あなたが私に望むことを理解するつもりはありません。待っても無駄です。
3. 私を崇拝しなさい。私にとってそれが一番大事なことなのです。
4. 私を長い時間叱ったり、罰として閉じ込めたりしてはなりません。でも狭いところは好きなのでダンボール箱を用意するのは許可します。あなたには仕事や楽しみもあり、友達だっているかもしれませんが、私のお世話をすることに勝る悦びはないはずです。
5. 私に話しかけなさい。あなたの話していることが何かはどうでもいいですが、話しかけるあなたの声はわかるのです。ほめ言葉は特に。
6. あなたが私にどんなふうにしてくれたか、私は決して忘れません。恨みは倍返しします。
7. 私をたたいたりする前に思い出しなさい。私の歯はあなたの手の骨をかみ砕くことぐらい簡単にできるのに、気が向いたときにしかかまないようにしていることを。
8. 私が言うことを聞かないと怒る前に、まずは自分に問い掛けてみなさい。たっぷり食事を与えてましたか? それは私の好きなシーバですか? 日なたで気持ちよく昼寝をしているのをじゃましませんでしたか? もしかすると年を取って体が弱ってきているのかもしれませんが、どのみち私がしたいことに従わないほうが悪いのですから、あきらめなさい。
9. 私が年をとっても世話をしなさい。あなたも同じように年をとりますが、私は年をとってもかわいいのです。
10. 最期の旅立ちの時には、そばにいて私を見送りなさい。「かわいそうで見ていられない」とか「私のいないところで逝かせてあげて」なんて言うのは許しません。なでなさい。なで続けなさい。かわいいね、いい子だねと言いなさい。言いまくりなさい。そうすれば私は着替えの時間を少し短くしてやってもよいです。まあ、気が向いたら。
犬の十戒と比べるとなんとも猫目線で、猫の魅力がいっぱいな十戒になっていますね。
犬の十戒が犬から飼い主への10のお願いなら、猫の十戒は飼い主としての心得みたい
なものでしょうか。
最後に
ペットは言葉を話しません。ですが、いつもどんなときも飼い主のことが大好きでそばにいてくれる大切な存在です。家族として迎え入れている方も、これから迎え入れようとされている方も、ペットからの10の約束とお願いを読んで感謝の気持ちを感じるとともに、「最後の時はそばにいてほしい」という彼らの気持ちに寄り添ってその時を見送ってあげたいですね。
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