余命宣告を受けたペットちゃんにしてあげられること

目次

愛する我が子が余命宣告を受けたらどうしますか?
少し具合が悪いから診てもらおうと思っていただけなのに、まさか治らない病気だなんて、すぐには受け入れられないですね。
犬や猫をはじめ、ペットちゃんたちには治せない病気がたくさんあります。体が小さいので、症状が出てからあっという間にお別れを迎えることも少なくありません。
今回は、余命宣告を受けたとき、飼い主としてご家族様がしてあげられることについてご紹介します。
ペットちゃんにとっての幸せとは何か、その子らしく生きることはどういうことか、一緒に考えていきましょう。

今後の治療方針について相談する

2-1 余命宣告を受けたペットちゃんにしてあげられること

病状の経過から最後の迎え方まで知っておく

お子様が今後、どのような症状で、どのくらいの期間生きられるのか、痛みや苦痛があるとすればどの程度なのかなど、細かく獣医師に説明してもらって、理解しておきましょう。
お子様とご家族様にとって最適な治療方針を選び、残された時間を有意義に過ごすために、とても必要なことだからです。
場合によっては、ご家族様の仕事など、ライフスタイルを見直す必要があるかもしれません。
また、治療に高額な費用がかかることもあります。ペット保険に入っていない場合は、想像以上の治療費に、困惑したり、支払いが難しかったりするケースも少なくありません。
残された時間の過ごし方や治療方針に、後悔や心残りを残さないためにも、まずはしっかりと病気と向き合うことが大切です。

緩和ケアを取り入れる

病気にかかったら、積極的に治療してあげたいと考えるのが親心だと思います。
ですが、治療しても効果が出にくい病気や高齢などの場合には、積極的な治療は、お子様に苦痛を与えるだけになってしまうかもしれませんよね。かといって何もせずに見ているだけ、というのもお辛いご家族様もいるでしょう。
そのような時には、【緩和ケア】をおすすめします。
【緩和ケア】とは、痛みや苦痛を出来るだけ和らげたり、免疫療法を行ったりする治療方法のことです。
取り組んでいる動物病院がまだまだ少ないのが現状ですが、希望される場合には、ぜひ獣医師に相談してみてください。
お子様が少しでも快適に過ごせるようにしてあげましょう。

通院頻度を見直す

動物病院は、ペットちゃんにとってどのような場所でしょうか?
知らない人がたくさんいて、時には痛いことをされる、怖くて嫌な場所、ということが多いと思います。
病気になると、症状によっては、毎日もしくは2日に一度、注射や点滴が必要になることもあります。最善の治療をしてあげたいと願うご家族様のお気持ちとは裏腹に、ペットちゃんたちは、大好きな自宅で、ゆっくりと過ごしたいと感じているかもしれませんよね。
残された時間が短いなら、通院頻度を減らして、自宅で療養出来るように相談してみるのも良いですよ。
治療方針に決まりはありません。症状やお子様の性格に合わせて、ご家族様が決めてくださいね。

ペットちゃんのクオリティオブライフ(QOL)を考える

3-1 余命宣告を受けたペットちゃんにしてあげられること

好きなものを食べさせる

ペットちゃんは、体調が悪くなると食欲がなくなり、又は、食欲が減り、食べること自体にも興味を示さなくなります。食べないという状態は、心身ともに衰弱してしまいますので、なんとかしたいと思いますよね。
残された時間が短いのなら、お子様の好きなフードをたくさんあげてみましょう。。食べなくても、興味を示すだけでも良いですよ。
開けたてのウェットフードや、茹でたお肉、ジャーキーなど、普段なら、体重管理や健康のためと言って制限していたフードも、食べる様ならあげましょう。また、フードをお湯でふやかしてみるのもいいと思います。
腎臓疾患などで食事制限が厳しい場合には、獣医師に相談してくださいね。

好きなことをしてあげる

お子様が一番好きなことは何でしょうか?
遊ぶこと、寝ること、なでられること、おやつを食べること。ペットちゃんによって、それぞれ違います。
余命宣告を受けたら、お子様が一番好きなことをたくさんしてあげましょう。
残された時間が、お子様にとって一番幸せだったと感じるくらいに、楽しく幸せな気持ちにしてあげられると良いですよね。
どんな時でも、お子様が満足したお顔を見せてくれることは、ご家族様にとっても安心です。

ペットちゃんらしく過ごさせてあげる

ペットちゃんは人間の言葉や都合はわかりません。
治療で入院していても、なぜ病院にいてご家族と離れないといけないのかもわかりません。
残された時間が短いのなら、ペットちゃんが、その子らしく過ごせる毎日を送らせてあげることをおすすめします。
ご家族様とコミュニケーションをとったり、お散歩に行ったり、遊んだり…。いつもと同じように、ご家族様のそばで毎日を送ることが、お子様にとって何よりの幸せになりますよ。

ご家族のケアも忘れずに

4-1 余命宣告を受けたペットちゃんにしてあげられること

一人で抱え込まないで相談する

通院や日常のケアなど、お子様の闘病生活が続くと、ご家族様の負担が大きくなります。
介護が必要なお子様には、夜中でも対応されている場合もありますよね。睡眠不足から、ご家族様のお気持ちが不安定になったり、体調を崩したりすることも少なくありません。
ご家族様にも、毎日の生活があります。時には、ご友人やペットシッターなど、任せられる人にお願いして、ゆっくりと休養をとるようにしましょう。
治療やお家でのケアについて、一人で悩んでしまう時には、獣医師や専門家に相談するのがおすすめですよ。
愛ペットグループでもご相談をお受けしています。
悲しみや不安なお気持ちなど、可能な限りお聞きしていますので、ホームページからお気軽にご連絡くださいね。
ホームページには、「犬の十戒」「猫の十戒」(作者不明)を掲載しています。お気持ちが楽になることもありますので、ぜひ読んでみてください。

http://www.abircome.com/pet/petross.htm

ペットちゃんはご家族様の不安を感じる

動物病院に行った時、気が動転して、獣医師から「まずは飼い主さんが落ち着いてください」などと注意された経験はありませんか?
実は、ペットちゃん達は私たちが想像する以上に、ご家族様のお気持ちを敏感に感じ取り、影響を受けています。
余命宣告を受けたら、ご家族様は不安と悲しみでいっぱいになりますよね。これは仕方ありません。
ですが、その様子を見たお子様はどう感じるでしょうか?
お子様には、ご家族様がなぜ悲しんでいるのかはわからないので、きっと心配になるでしょう。
残された時間を安心して過ごさせてあげるためには、まずはご家族様が気持ちをしっかりと持って「大丈夫だよ。」と声掛けをしてあげなければなりません。
お子様には、いつもどおり笑顔で優しく接するように心がけたいですね。

お別れに備えてペット火葬業者を調べておく

近くのペット火葬業者を探す

現在では、ペットちゃんも火葬することが推奨されています。犬や猫はもちろんのこと、ハムスターや小鳥といった小動物でも火葬出来る業者もありますよ。
交通手段や、今後、お参りすることなども考えると、なるべく自宅から近いペット火葬業者を探しておくのが良いでしょう。
亡くなっていないうちから、このようなことを考えるのは気が引けるかもしれませんが、残念ながらお別れは確実にやってきます。
最愛の我が子が頑張った姿を見届けたあと、慌てずにお見送りするために、あらかじめ葬儀や火葬について知っておくことはとても大切ですよ。
愛ペットグループでは、「愛ペットエンジェルクラブ」に事前にご登録いただくと、お手続きがスムーズになります。下記URLの「愛ペットエンジェルクラブのご案内」をご覧下さい。

http://www.abircome.com/pet/angleculb.htm

火葬と納骨の種類と違いについて

愛ペットグループでは、お子様のご遺体だけを火葬する「個別火葬」と、ほかのペットちゃんたちと一緒に火葬する「合同火葬」を選ぶことが出来ます。
ほかのペットちゃんと一緒に火葬した時は、お子様だけのご遺骨をお骨上げをすることが出来ないので、合同で納骨することになります。
お骨上げを希望される場合や、お子様だけでの納骨を希望される場合は、個別火葬を選びましょう。
納骨は、霊園や寺院、納骨堂から選べますが、施設によって納骨出来る場所が異なっていますので、お問い合わせ時にご希望をお伝えくださいね。

火葬と納骨の費用の目安について

火葬費用は、一般的にペットちゃんの体重や大きさによって異なります。
愛ペットグループでは、極小動物で4000円から承っています。
火葬費用に加えて、納骨費や返骨費などが別途加算されます。希望する火葬や納骨については、相談して決めることがで出来ますよ。
愛ペットグループの費用については、ホームページを参照してくださいね。

http://www.abircome.com/pet/price_kasou.htm

ペットちゃんは今を生きている

愛するペットちゃんが余命宣告されてしまったら、ご家族様は、なぜ我が子が、と悲観されることでしょう。治療を見ているだけでも痛々しく、何もしてあげられない、もっと生きたかっただろうにという想いにさいなまれるかもしれません。
ですが、ペットちゃんたちには、なぜ自分がこんな目に合うのかといった悲観や、将来起こる死への不安はないと考えられています。ペットちゃんたちは、未来や過去について考えることが出来ないからです。
ペットちゃんたちには、今どう感じるか、ということしかありません。
それなら、今を生きるお子様が、幸せで楽しく、嬉しい時間を過ごせるように尽くしてあげたいですよね。
限りある命、懸命に生きてくれたことに感謝して、最期まで精いっぱい可愛がってあげましょう。ご家族様がいつもどおり、笑顔で優しく接することが、一番の療養になりますよ。

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岩下ちくわ
大学の農学部で人と動物の関わりについて学び、現在は2匹の元保護犬と暮らす、動物が大好きなライター・ペット栄養管理士です。 犬や猫を初め、動物との暮らしに役立つ情報を、分かりやすくお伝えしていきます。
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